暖かい樹のブログ

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さなコン3参加記

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日本SF作家クラブの小さな小説コンテストに参加しました。

過去2回も参加して第1回は2作応募し、1作が一次通過してフィードバックコメントを頂きました。

第3回である今回は2作応募しました。

www.pixiv.net

 

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『クロノトリアージ』の方はお題の3回からトリアージカードの赤黄緑の三色の対応が思い浮かんでそれを宗教的寓話みたいにできたら面白いなと思って書き始めました。

イメージとしては旧約聖書ヨブ記です。ヨブ記の内容は神様の使いである悪魔が神様の依頼である男の信仰を試すために嫌がらせをするというものです。

ベースの考え方としてはキリスト教で、自殺をした人は地獄に落ちるというもので、主人公が地獄に落ちないように自己の魂を救済する物語とテーマを決めました。

でも、書き終えて思いました。これってSFというより幻想小説だよな、って。

でも、ループものというのはSFの1ジャンルとして確立しているのでループしていればそれだけでSFだと自分に言い聞かせて応募しました。

反動で、もう一作の方は新約聖書の世界を舞台に世界はシミュレーションであるという小説を書きました。

シミュレーションの方法はコリン・ウィルソン『賢者の石』を参考してます。

ぱっと見、道原かつみ先生の『ノリ・メ・タンゲレ』のようになってしまいましたが……。

『クロノトリアージ』よりも『シムバース』の方が自分の好みですし、SF小説のコンテストとしては合っているかなと思ってました。

そして、一次通過は『クロノトリアージ』の方でした。

エンタメ性が高かったからかなぁと分析。

二次は通過しませんでしたが。

そして、フィードバックコメントです。一次通過作は全部コメントが付きます。

フィードバックコメントが公開されたとき、実は風邪をひいていて(新型コロナ陰性)体調が悪かったので読むのは後回しにしていたのですが、どうやらこのフィードバックコメントが炎上していたようです。

フィードバックコメントを書いていただいている人によっては内容が1行で終わっている簡単なものがあり、他の担当者と差があるというのが大きな趣旨のようです。

で、自分の作品について確認したところ……。

自分のも1行コメントでした。

まぁ1行コメントはいいです。もらえるだけでありがたいです。

きっと感想が書きにくくて一所懸命ひねりだした末の一文だと思います。

が、語尾の「だったる」って……。

「だった。」なら分かります。

ひょっとして「だったまる」と書こうとして打ち間違えて「だったる」になったのかも。キーボードの扱いが不自由な人だったのかな?

実際、ホーキング先生も文字を打つのは大変だったと思います。

それよりも、このPDFを公開するにあたり、校正はしてなかったのか?というのが気になります。

いや、聞いた話によると誤字脱字というのは文章を送った後に発生するので完全に潰すことはできないというがたまたま自分のところに発生したのではないか?

不幸な事故でした。

そして、さなコン3の審査員の一人である人間六度先生が嬉しい提案をしてくださいました。

1行コメントをもらった人対象にフィードバックコメントを書いてくれるというものです。

ということで、便乗して書いてもらいました。

コメントはTwitterXのDMで頂きましたが、公開してもOKということでここに公開いたします。

※他人に見られたくないかもしれないのでdmにしました。また、このコメント本文を他人に共有していただいても構いません。

タイトルにトリアージとあるので、
魂の選別、みたいな意味でしょうか。

まず思ったのは、
「チャンスは残り三回です」という書き出しで、時間をやり直す話は結構誰でも思いつくテーマだよな、という所感です。僕の担当作にも一作、カゲロウデイズみたいな話が入ってました。結構誰でも思いつくテーマだとしても、面白く料理することはできるのですが、その場合一歩踏み込んだ洞察力が必要になります。
しかし、それはだいぶ大変なことだと思います。
発想で被っているというのは、なろう小説では最善手ですが、SFではハンデ戦だと思ってください。

細かな話をすると、
黒服の男の口調が軽々しいのが少し鼻につきます。軽口を叩くキャラはそはそれでいいのですが、そういうキャラの場合、たまに残酷な言葉を吐かせるなどして狂気っぷりを演出する必要が出てきます。

また、それぞれの死に方に関しても、少し丁寧さを欠く印象です。もっと考えれば切り抜けられたのでは、と思えてしまいました。これは挑戦回数が三回という制限があることも一因していると思います。が、それなら「自害を選ぶ他に手立てがなくなるほど主人公が追い詰められるシナリオ」というもの自体が、この書き出しでは描けないということに気づくべきでした。

なぜか死んでしまう彼女というのも、シナリオ的にはわかるのですが、人間の死を現象的に捉えている感じがして、いまいち小説としての厚みに欠ける印象でした。
これも全部、三回という制限に引っ張られたためだと思います。うーん。
っていうか僕も思ったんだけど、この課題文の書き出しってそもそもあんまり面白くないですよね……。

ただ、それが課題である以上、応募するなら応えねばなりません。そういう縛りプレイが要求される場面は、作家になってからも訪れますし。

この話をもっと面白くするために一番考察すべきは、なぜ自分の命を捧げる行為が神に選ばれる行為なのか、というところです。僕は、逆だったら面白かったな、と思うんですよね。
つまり
「誰かを救おうとし続けていたから、ずっと地獄行きだった。自分の命さえ大事にできないやつは、誰の命も大事にできないから」
というメッセージであれば……もっと読者をあっと言わせることができたかもしれません。
被りそうな発想で物語を描く場合(あるいは発想力に自信がない場合)、考察の深さで勝負してください。これまでの創作が描いてきた「定石」の中にある「嘘」を暴いてください。
そういう闘い方もあります。

あと細かい話ですが、ネット民だったらありえますけど、マスコミは流石に「パイボマー」とは呼ばないと思いますw

いっぱい書いていただきました。

なるほど、受ける小説と考えたときに自分の作品に足らないものを教えていただいた感じです。

創作をする立場からの共感を得る書き方など優しさも感じられます。

人間六度先生ありがとうございました。

 

 

参考までに、藤井大洋先生がChatGPTの小説執筆への活用方法として、感想を書いてもらうというのを紹介されていたので『クロノトリアージ』でも試してみました。

なるほど、いいことしか出力されないのでモチベーションアップに役立ちますね。