スタニスワフ・レム『泰平ヨンの未来学会議』
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映画『コングレス未来学会議』の原作です。
映画のあらすじと、原作のあらすじが全然違うのですが……。
- 作者: スタニスワフ・レム,深見弾,大野典宏
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泰平ヨンというのは人名で、この人が主人公の話がいくつかあるようです。
レムと言えば映画『惑星ソラリス』です。未来世界のハイウェイが東京首都高だったりすることで有名です。自分は『ストーカー』と同時上映だったのを見ました。
さて本題に戻って未来学会議ですが、一言で言うと「気持ち悪い」です。いい意味で。
主人公はテロに巻き込まれて病院送りにされます。しかし現代の医学では治療不可能ということで氷漬けにされて未来の世界で解凍されます。
未来の世界を『トムとジェリー』に例えると真ん中の話です。『トムとジェリー』は毎回3本立てで、真ん中の話はトムとジェリーが出てこない別の話でした。その中に、未来の世界の珍妙な製品を紹介するのがいくつかありました。それに感覚が似ています。
で、未来世界は色んなことの解決に化学薬品を使います。ディストピア感にも似た気持ち悪さがあります。
そして、主人公が未来世界の真実を知った時もまた気持ち悪さがクライマックスを迎えます。
P.K.ディック『ユービック』のようでもあり、映画『マトリックス』のようでもあります。
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「気持ち悪い」というネガティブな表現を使いましたが、映画『ジェイコブス・ラダー』が好きな自分としては結構好きな話だったりします。
ちなみに、映画『コングレス未来学会議』のあらすじに該当するエピソードはありませんでした。