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ソラリスは妖怪である

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今回は、スタニスワフ・レムのSF『ソラリス』を読んだ人向けの内容です。

 

 

ソラリス』を読んで感じたのは「幽玄の世界」です。

幽玄とは「物事の趣が奥深くはかりしれないこと」ことです。

ソラリス人智を越えた存在であるため、自分の認識できるように分類すると、元の本質を見失ってしまいます。

ソラリス学者の研究は、「渾沌」に目鼻を描いたら死んでしまった『荘子』のエピソードのようなものと言えます。


幽玄と言えば連想するのは妖怪です。

元々妖怪とは「現象」のことです。

現在我々がキャラクターとして認識している妖怪は、鳥山石燕や、水木しげるなどが描いた擬人化したものです。

ソラリス学者が研究しているのはソラリスの海における現象です。

謎の現象、怪異……つまり、ソラリスとは宇宙時代の妖怪なのです。


あなたのまわりでも死んだはずの人間が現れるようなおかしな現象がありませんか?
そう、それは妖怪のせいなのです!
「オレの友達! 出てこい! ギバリャン!」

 

 

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