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暖かい樹のブログ

楠樹暖の覚書

星くずのフラグメンツたなごころのたわごと閃きのフラッシュフィクションズ

『君の名は。』アホ・バカ考

映画
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映画『君の名は。』で気になったことを書きます。

たぶん、それほどネタバレではないかと思いますが……

飛騨がモデルの田舎の女の子と、東京の男の子が入れ替わる話。

相手の子に伝えるために顔に「バカ」「アホ」っていうのを書きます。

その時に、東京の子は「バカ」と書いて、飛騨の子は「アホ」と書いてます。

探偵ナイトスクープ発の『全国アホ・バカ分布考』によると、「アホ」という言葉は新しい言葉らしいです。

女の子の住んでいる田舎は古い万葉言葉が残る地域らしいので罵倒語も古いのではないか?「たわけ」くらいが妥当じゃないかなと。

東京の罵倒語は「バカ」、大阪は「アホ」、ではその中間の名古屋ではどうかというと「たわけ」になります。

言葉と言うのは京の都を中心として広がっていくため、京から離れると古い言葉で、近いと新しい言葉が使われ、分布を図にすると同心円状になるらしいです。これは方言集圏論といって、柳田国男が『蝸牛考』の中で出したものです。

「たわけ」の例で言うと、名古屋だけでなく、京の反対側の岡山でも「たわけ」を使うらしいです。

で、戻って飛騨の話です。

岐阜は「タワケ・トロイ」文化圏らしいです。

日本語の方言の比較表 - Wikipedia によると飛騨は「とろい、とろくさい、たわけ(たーけ)」となっています。

ということで、書くべき言葉は「アホ」ではなく、「トロイ」とか「タワケ」あたりが妥当かと思います(「ターケ」では多分相手に通じない)。

 ま、「タワケ」と書いたところで、世間一般に通じるかどうかは微妙なところなので、演出上、アホ・バカにした方が通じやすくて採用したというのは容易に想像できますが……。「タワケ」文化圏に住む人間としては寂しいものがあります。

 

全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)

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