『ガールズ&パンツァー 劇場版』は神話である
『ガールズ&パンツァー 劇場版』かなり良かったです。
TVシリーズは全部見ていたのですが、キャラが多すぎて把握しきれていないです(^^;)
こいつら誰だっけ?というような学校も出てきます(知波単学園)。
あと、意味深なキャラがムーミンと会話するスナフキンみたいな感じで出てきますが、これも覚えがありません。
戦車戦は実際の町をモデルにしたところをぶっ壊したりするので、さながら怪獣映画で知っている場所が壊される感じです。
さて、本題に入ります。
この映画の物語はかなり神話っぽくなっている感じがします。
『ガールズ&パンツァー 劇場版』のあらすじを書きます。
話は三部で構成されています。
- エキシビションのフラッグ戦
- 転校するまでの日常
- 大学選抜チームとの殲滅戦
神話として近いモデルとしては、「貴種流離譚」かと思います。
簡単に言うと、生まれの尊い人が地位を奪われ、流されて、戻ってきて栄光を掴む英雄譚です。
劇場版ガルパンの場合もTVシリーズで全国大会優勝までした学校なのに廃校が決定し、学校を追い出されて他の学校への転校が決まるまで共同生活をし、廃校取り消しを賭けて戦う、という感じで同じような構造だと思います。
また神話の場合は、主人公を助けてくれる贈与者(自分自身を贈与して仲間になる場合もあり)の存在も欠かせません。ガルパンの場合は、過去に対戦したライバルが味方になるという男塾方式を採用しています。
また、ダンテスのモチーフ素だと
- 欠如→回復
廃校→取り消し - 難題→難題の達成
大学選抜チーム戦車30輌vs主人公チーム戦車8輌→勝利
なんてのも見受けられるかも。
もっと単純に言うとジョゼフ・キャンベルの「単一神話論」ですね。
神話は「出立」「イニシエーション」「帰還」に分けています。
『スターウォーズ』はキャンベルの神話論を参考に作られた聞きます。
最近公開された『マッドマックス 怒りのデスロード』も神話を意識して作られたといいます。
ガルパンもそうした映画たちと並ぶ神話ではないでしょうか。
日本的には、絵馬に描かれるようになる作品は神話と言えるかもしれませんが(笑)。
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