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じんたね『キミ、色、トウメイ』考察

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じんたね先生の『キミ、色、トウメイ』の透明化現象を考察します。

 

キミ、色、トウメイ (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

キミ、色、トウメイ (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

 

 簡単にあらすじを説明します。

「身体の一部が透明になり、最終的には消えてしまう」という噂の出所を調査する主人公が甲乙丙丁のクラス分けの枠外の「あの場所」というクラスの調査をするミステリー系ラブコメ

です。

透明化現象は、人が消えてしまうだけでなく消えた人に関する記憶も消えてしまうというものです。

 

人が消えてしまい、記憶からも消えてしまうという設定で思い出すのはゲーム『ONE ~輝く季節へ~』です。

「永遠はあるよ、ここにあるよ」というセリフが有名ですね。

ONE 〜輝く季節へ〜 - Wikipedia

『ONE ~輝く季節へ~』の世界では、永遠の世界に囚われた人は縁の薄い人から徐々に忘れ去られていき、最後は現実世界から消えてしまいます。でも、現実世界で拠り所を確立していれば戻ってくることもあります。

 

失踪事件を調査する学園モノというと思い出すのはアニメ聖ルミナス女学院です。

聖ルミナス女学院 - Wikipedia

(実はところどころしか見たことなくて最終回も見ていないです。録画したテープがあるはずなのでいつか見ようとは思ってます^^;)

物語の中で、「消えてしまいたい」と思った子が実際に失踪してしまうようです。

 

消えてしまいと思った子が消える、で思い出すのはアニメアクエリオンEVOLです。

アクエリオンEVOL - Wikipedia

登場人物の一人、ユノハ・スルールは恥ずかしくなると透明になる能力者です。

 

『キミ、色、トウメイ』の透明化現象も、コンプレックスなどの消えてしまいたい思いがキックとなるような気がします。

 

次に、本当に消えるのかどうかということ。

川端康成『たんぽぽ』という小説に「人体欠視症」という病気が出てきます。

 

たんぽぽ (講談社文芸文庫)

たんぽぽ (講談社文芸文庫)

 

 これは、見ている方の人の目に人が映らなくなるなるもので、実際に見られる人が消えるわけではありません。脳内の現象です。

『キミ、色、トウメイ』の透明化現象も、実は消えていなくて、見ている人(本人も含む)の目に映らないだけかと思います。触ったら無かった描写もあったような気がしますが、きっと主人公の気のせいです。胸に穴が開いていたら生きてないだろうし。


話変わって、この先のストーリーを大胆に予測します。

『キミ、色、トウメイ』は「あの場所」と呼ばれるクラスの三人の女の子と主人公の話だとすると、2巻現在で二人の透明化現象に立ち会っています。順当に行けば3巻では残りの一人です。3巻で「あの場所」の三人目のエピソードとすると話は終わりっぽいですが、「あの場所」に居る生徒は三人だけでしょうか?もう一人居ます。主人公です。ということで、4巻は主人公のエピソード+透明化現象の謎解き編と予想します。

ゲームで言うとAルート、Bルート、Cルートを攻略したら初めて行けるエピソードが出てきてトゥルーエンドに辿り着ける、みたいな。

ただし、主人公は透明化現象に直接会うわけではなく、学園から去る=消えるという展開です。『ONE』のように現実世界に拠り所があれば永遠の世界から戻ってこられるように、「あの場所」の女の子たちが透明化で消えてしまわなかったのは主人公により拠り所を作ってもらったからと仮定すると、今度は逆に学園を去る主人公を女の子たちが食い止めるという展開を予想します。

あと、実はあとがきに出てくる「土下座」っていうのは実は伏線で、本編の解決編に絡んでくるかと予想しています(笑)

 

さてさて、どうなることでしょうか?

今後の展開が楽しみです。

キミ、色、トウメイ 2 (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

キミ、色、トウメイ 2 (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)


 ちなみに、透明人間は目が見えなくなるそうです。目に入った像を映すはずの網膜が透明なので映らなくなるということで。ドラえもんから得た知識ですが。