第3回名古屋SF読書会『華氏451度』レポート
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7月26日(日)に行われた第3回名古屋SF読書会に参加してきました。
読書会というのは、みんなで集まって本を朗読する会ではなく、事前に課題図書を読んで、みんなで感想を言い合う会です。
今回は29名の参加です。これを3チーム(H班、N班、W班)に分けて進めます。
一通り話が済んだところで次に読むお薦めを挙げてもらい一旦終了。
休憩を挟んで各チームで出た話を代表の人が発表して、質疑応答して終了という流れです。
自分は今回H班です。男女比4:5。
まずは自己紹介を兼ねて感想を言っていきます。
『華氏451度』は旧訳と新訳と2種類あるので、どちらを読んだかも言います。
旧訳を読んで読みづらくて頭に入ってこず、新訳を読んだという人が多い印象です。
面白かった意見としては、
- モンターグは激情型・破滅型・思い込みが激しい
フェーバー教授との工作が進んだとしてもモンターグのせいでダメになりそう。 - 結局何を禁じていた?
知性というより思考を禁じていた。立ち止まって考えさえないようにスピード感を持たせていた。 - 壁テレビは言うほど双方向TVでない
夢小説のように主人公の名前だけを置き換えたもの
- 中継などの逃亡ショーが怖い
『Tiger & Bunny』みたい - モンターグはなぜ犬に嫌われている?
ベイティー隊長がインプットした説 - 帝王切開は痛い
- 『華氏451度』は図書館学を学ぶと出てくる
- 昇火士を作ったとされるベンジャミン・フランクリンは実際の歴史では、アメリカで最初の有料図書館を作った人
次に読むお薦めで上がったのは
- ブラッドベリ『刺青の男』『何かが道をやってくる』
- トリュフォーの映画『突然炎のごとく』
- 映画『リベリオン』
- ラノベ『下ネタという概念の存在しない退屈な世界』
- ラノベ『ファーレンハイト9999』
- 有川浩『図書館戦争』
- アニメ『PSYCHO-PASS』
だったでしょうか(抜けがあったら教えてください)。
他のチームで気になったのは
- スティーブン・キング『ファイアスターター』で引用されている
- プロットが弱い
エピソードの繋ぎ合わせ - ベイティー隊長も導き手
モンターグは何もしていない - クラリスは実はベイティー隊長が送り込んだスパイ
(この班はミステリー読書会に参加しているメンバーが多いらしい) - 新訳も訳が古い
機械猟犬はメカニカルハウンドでいいのではないか。
というところですか。
『華氏451度』は元々中編だったのを、長編にしたもので、プロットは中編向きだとか、主人公の名前モンターグは製紙会社の名前とかいう情報もありました。
最後に、次回の課題図書を投票で決めて終了。
第4回名古屋SF読書会は、ちょっと間があいて2016年1月23日(土)で、課題図書はグレッグ・イーガン『ゼンデギ』です。
名古屋SF読書会のページ
http://www.asahi-net.or.jp/~yu4h-wtnb/dokusyokai/
第2回名古屋SF読書会の様子