暖かい樹のブログ

楠樹暖の覚書

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藤崎ほつま『キミのココロについてボクが知っている二、三の事柄』

『キミコロ』こと『キミのココロについてボクが知っている二、三の事柄』読みました。面白かったです。

わりとボリュームがありますがお値段無料です。

紹介文はあまり読んでなく、予備知識としては男の子同士の心が繋がる、でした。

で、いくつか予想と違っていました。

×双方向の心が繋がる

 →一方通行で、特定一人に対するサトラレみたいな感じです。

×ちょっぴりBLな男の子同士の青春もの(あるいはジュブナイル)

 →殺人事件が起こるミステリーでした。

×心が繋がっている状態を活かして事件を解決

 →肝心な時に役立たず(笑)

 

物語が動くのは本の半分あたりから。

そこでやっとミステリーだと気がつきます。

話としては「信頼できな語り手」というやつですね。

信頼できない語り手 - Wikipedia

ちゃんと序盤でルールが説明してあります。

新本格でいうと『姑獲鳥の夏』で京極堂が関口君の話を聞くだけで解決、でも関口君の話では情報が抜けていて……。というような感じに近いかも。

「信頼できない語り手」を状況だけで作り出しているので、この設定だけでも正解だと思います。

 

ここから若干ネタバレあり

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