藤崎ほつま『キミのココロについてボクが知っている二、三の事柄』
『キミコロ』こと『キミのココロについてボクが知っている二、三の事柄』読みました。面白かったです。
わりとボリュームがありますがお値段無料です。
紹介文はあまり読んでなく、予備知識としては男の子同士の心が繋がる、でした。
で、いくつか予想と違っていました。
×双方向の心が繋がる
→一方通行で、特定一人に対するサトラレみたいな感じです。
×ちょっぴりBLな男の子同士の青春もの(あるいはジュブナイル)
→殺人事件が起こるミステリーでした。
×心が繋がっている状態を活かして事件を解決
→肝心な時に役立たず(笑)
物語が動くのは本の半分あたりから。
そこでやっとミステリーだと気がつきます。
話としては「信頼できな語り手」というやつですね。
ちゃんと序盤でルールが説明してあります。
新本格でいうと『姑獲鳥の夏』で京極堂が関口君の話を聞くだけで解決、でも関口君の話では情報が抜けていて……。というような感じに近いかも。
「信頼できない語り手」を状況だけで作り出しているので、この設定だけでも正解だと思います。
ここから若干ネタバレあり
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